Figmaが“制作〜公開”に進化する中、レビューはどこに残すべきか問題
Contents
Figmaは近年、単なるデザインツールの枠を超え、制作〜公開までをより強くカバーする方向に進んでいます。象徴的なのが、2025年に一般提供が開始されたAIによるコード生成機能 Figma Make や、Figmaから直接レスポンシブサイトを公開できる Figma Sites(現在ベータ版)です。[1][2][3]
この流れは歓迎すべき変化です。デザインから実装、公開までの摩擦が減り、試作と反復が加速します。
一方で制作会社の現場では、便利さと引き換えに次の問題が起きやすくなります。
事実として、Figmaは“制作〜公開”へ寄っている
Figma Sites:デザイン・ビルド・公開をFigmaワークフロー内で
FigmaはFigma Sitesについて、「デザインし、ビルドし、公開する」ことをFigmaのワークフローから離れずに進められる旨を明確にしています。[1]
これにより、従来のような「デザイン → コーディング → サーバーアップ」という分断されたフローが、よりシームレスに統合され始めています。
Figma Make:プロンプトから実装コードを生成
2025年7月に一般公開されたFigma Makeは、自然言語のプロンプトからインタラクティブなコンポーネントやコードを生成する機能です。[2]
制作フロー目線では、試作が速くなる=変更が増える=レビュー回数が増える、という構造を生みます。
Dev Mode:実装前提の情報を整え、ハンドオフを強化
Figmaのヘルプでは、Dev Modeが「デザインをコードへ落とす」ための確認や連携を支援する旨が説明されています。[3]
また、2025年には MCP (Model Context Protocol) への対応も発表され、外部のAIコーディングツールとの連携がさらに強化されています。デザイナーと開発者のハンドオフは、より“Figma内の文脈”で完結しやすくなっています。
Figma Draw と Figma Buzz:クリエイティブの幅を拡大
さらに、高度なベクターイラストレーションを可能にする Figma Draw や、ブランドに合わせたアセットをAIで生成する Figma Buzz(ベータ版)など、Figmaは「ウェブサイト制作」の周辺領域も急速に飲み込みつつあります。[5]
なぜ今「レビューの置き場所」が問題になるのか
結論から言うと、制作のループが短くなり、変更が増えるほど、ログは散らばるからです。
変更が増えると、レビューの発生点も増えます。
すると現場では、「コメントはあるのに、意思決定と承認が残っていない」状態が生まれます。
便利になるほど起きる、レビュー分散の典型事故 3つ
事故1:コメントはあるのに「タスクになっていない」
Figmaのコメントは議論ログであって、期限・担当・完了条件が揃っていないことがあります。
結果として「直したつもり」「反映されたと思った」が起きます。
事故2:どれが最終決定か不明(承認ログ不在)
Slackで「OK」、Figmaにも別のコメント、メールにも追加要望…
承認の置き場所がないと、後で揉めます。
事故3:デザインレビューと検品(実装)レビューが混ざる
「デザインとしてどうか」と「実装として正しいか(崩れ/挙動/仕様)」は別物です。
混ざると、修正が無限ループしやすくなります。
結論:レビューは“1つの場所”に残すべき、Figma外でもOK
ここが重要です。
制作会社案件(クライアント・外部パートナーが多い)では、レビューをFigmaだけに閉じる運用が難しいケースがあります。
理由は単純で、レビューの当事者全員がFigmaに常駐しないからです。
したがっておすすめは、以下の「役割分担」を明確にすることです。
Figmaは「成果物の事実(設計・デザイン・参照情報)」のハブ
レビューは「運用ログ(指示・決定・承認・進捗)」のハブ
に分ける
実務で破綻しない「残し分け」ルール
Figmaに残すもの(成果物の“事実”)
- デザイン(コンポーネント、レイアウト、意図)
- 最新状態がどれか(更新の流れ)
- 実装者向け参照情報(Dev Mode、AI連携)[3]
運用ログ側に残すもの(レビューの“決定”)
- 変更要求(何を、どう直すか)
- 担当(誰が)
- 期限(いつまでに)
- 状態(未着手/対応中/確認待ち/差し戻し/完了)
- 承認(誰が、何をOKしたか)
ここで言う運用ログは「タスクとして管理できる状態」です。
コメントやチャットだけに散らばると、監査不能になりやすく、規模が大きいほど破綻します。
「制作〜公開」時代に合わせたレビュー設計(最小の運用ルール)
次の3ルールだけでも、事故がかなり減ります。
ルール1:レビューを3種類に分ける(混ぜない)
- デザインレビュー(意図・見た目・体験)
- 実装レビュー(崩れ・挙動・仕様)
- 検品/承認(最終OKの記録)
ルール2:最終決定(承認)は必ず“運用ログ”に残す
「OKです」はチャットで言ってもいいですが、最終的にどこに承認ログがあるかを固定します。
ルール3:レビューは“場所”と“差分”を固定して残す
文章だけの指示は、規模が大きいほど破綻します。
どのページの、どの箇所の、何が変わるのか——を固定できる形で残します。
Revoolの文脈で言うと:レビューの“運用ログ”を一本化する
Revoolを「修正指示ツール」と呼ぶことも多いですが、実態は 修正タスク管理(運用ログ) のためのツールです。
Figmaが制作〜公開へ寄るほど、変更が増え、レビューが分散しやすくなるため、制作会社は次の設計が必要になります。
- Figma:成果物の基点(設計・デザインの事実)
- Revool:レビュー・承認・進捗を運用ログとして集約
「どこに残すべきか問題」への回答は、ツールの優劣ではなく 役割の分担 です。
Figmaが強くなるほど、運用ログは“独立した置き場”を用意した方が、安全に回ります。
まとめ:Figmaが強くなるほど、レビューは“運用ログ”として独立させたほうが破綻しない
Figma SitesやFigma Make、Dev Modeの進化により、制作はさらに速くなります。[1][2][3]
しかし制作会社の現場では、速さは「変更回数の増加」を意味し、結果としてレビューが散らばりやすくなります。
だからこそ、レビューは「コメント」ではなく 運用ログ(タスク・承認・進捗) として独立させ、誰が見ても追える場所に残す設計が、これからの制作フローにフィットします。
Revoolでウェブ制作フローのレビューログを一元化してみませんか?
RevoolのChrome/Edge拡張機能 Revoolでは、画面キャプチャ撮影から修正指示付きのタスク投稿ができる拡張機能を提供しています。Revoolのアカウントなしのゲストモードで、指示コメントを書き込んだキャプチャを保存することもできます。
参照リンク
- Figma Sites 公式発表
https://www.figma.com/blog/introducing-figma-sites/ ↩ - Figma Make 一般提供(General availability)公式記事
https://www.figma.com/blog/figma-make-general-availability/ ↩ - Figma Help Center:Guide to Dev Mode
https://help.figma.com/hc/en-us/articles/15023124644247-Guide-to-Dev-Mode ↩ - Config 2025: Pushing design further
https://www.figma.com/blog/config-2025-recap/ ↩ - Figma Release Notes
https://www.figma.com/release-notes/ ↩